おすすめ教材集

教材、素材は学習の進行に沿って、はじめは学習者向きのものを利用し、力がつくに従いネイティブ・スピーカー向けの一般素材に移っていくのが効率的です。そのどちらに対しても、日本の英語学習者はたやすくアクセスできます。日本の英語学習のための環境は素晴らしいの一語につきます。出版物はもとより、衛星、ケーブル放送、そしてインターネットを通してありとあらゆる英語に触れることが可能なのです。

しかしあまりの豊穣さに経験の浅い学習者がどれから手をつけていいか途方にくれることはあり得ます。なんらかの指針になればと巷間にあふれる有益な教材・素材の一部を紹介してみます。当サイトの趣旨は意欲ある英語学習者を、基礎学習の終了地点(TOEIC900前後)まで案内することですから、ここで紹介するものはいきおい学習用素材が中心です。教材・素材はトレーニング法の種類で分類しました。個々のトレーニング法については英語トレーニング法の章を参考にして下さい。

マークのついている教材は私の教室で継続的にテキストとして使用して大きな効果を上げてきたものです。また、私自身が完全なアナログ・活字人間のため、出版物が中心となります。コンピュータソフト教材、ウェブ・サイトなどの分野については、今後営為研究し、この章に反映していく所存です、なんちって。

音読パッケージ

中学英語教科書

各出版社

すべてはここから始まる。しっかりと吸収すれば素晴らしいスタートを切ることができる。どの出版社のものでもOK。私の教室ではSUNSHINE ENGLISH COURSE(開隆堂)を使用。本当の初心者は1年のテキストから。ある程度の基礎がある人は2、3年の2冊。


英会話・絶対音読

国広正雄編・千田潤一トレーニング指導・講談社

中学教科書の代わりに使える。国広氏の解説を熟読されたし。


高校英語教科書

各出版社

中学英語教科書を終了した後の標準的素材。私の教室では、GENIUS ENGLISH COURSE I、II(大修館)を使用。


英会話・絶対音読挑戦編

国広正雄編・千田潤一トレーニング指導・講談社

各出版社の高校教科書を抜粋したもの。
高校教科書の代わりに使える。


What's new?

大杉正明監修・DHC

NHKラジオ英語学習番組「What's new?」のアメリカ人講師によるエッセーを収録したもの。書き手がプロのライターではないので、文体にこったところがなく、英文は平易でわかり易い。朗読も自然で聴きやすい。現在3冊出版されている。


20日間集中ジム 英文スピードリーディング 初級編

英文執筆Geoffrey Tozer,Karl Nilsson・アスク出版

教科書ではない、ネイティブ・スピーカーらしい小気味良い英文に触れる格好のテキスト。初級、中級、上級の3冊シリーズの一冊目。タイトルには初級とあるが、構文さえわかればすんなり理解できる教科書に慣れている人には、最初は少し手強いかも。残念ながら、付属CDのスピードは異常に遅く使い物にならない。ネイティブ・スピーカーに英文を朗読してもらうなど、音読パッケージ用に自分で作り直すことが必要。


アメリカ口語教本 ―中級用―

William L Clark著・研究社

古典的な英語学習テキスト。初版は1959年。それだけに題材に古式蒼然としたものがあるが、これだけのロング・セラーであり続けただけのことはある好書。このシリーズで英語力を伸ばした人は多い。音読パッケージには各Lesson の Presentation部分を使用。


英検準一級 リスニング問題

英検準一級のリスニング問題の後半の長文ものは、精読、音読パッケージの好素材。「英文リーディング大作戦初級」と同じく教科書英語からネイティブ・スピーカーの英語への橋渡しに最適。ただし、独立した教材として出版されていないので、英検準一級全問題集(旺文社)のテキストとCDから必要部分を抽出して、自分で編集作成する。20~30パッセ―ジをまとめると音読パッケージのすぐれた素材になる。


アメリカ口語教本 ―上級用―

William L Clark著・研究社

シリーズの最上級テキスト。
中級用と同じくPresentation部分を使用。


20日間集中ジム 英文スピードリーディング 中級編

英文執筆Braven Smillie,Geoffrey Tozer・アスク出版

初級よりぐっとレベルの高い英文。
CDの英文が遅すぎて音読パッケージやリスニングに使用するためには自分で作り直さなければならないのは同じ。


速読速聴英単語

松本茂他著・増進会出版社

文脈型単語集だが、時事英語を音読パッケージの素材として使用。CDは一つの英文に対しスローな読みとナチュラル・スピードの読みの2つが収録されている。私の教室では、ナチュラル・スピードの部分だけをテープに取り使うことが多い。


20日間集中ジム 英文スピードリーディング 上級編

英文執筆Braven Smillie,Geoffrey Tozer・アスク出版

シリーズの最上級テキスト。いかにもネイティブ・スピーカーらしいレトリックが多く、かなり力のある人でも手強く感じる。こうした英語を取り込んでいくと、ネイティブ用の一般の英文がぐっと読みやすくなる。し、しかし、CDの朗読は遅い・・・


ジャパンタイムズ 社説集

ジャパンタイムズ

TOEIC900前の学習者にとっては最高レベルの音読パッケージ素材。英文自体が高度なので音読パッケージで十分な効果を上げるためには事前によく読み込んで理解することが大切。

短文暗唱=瞬間英作文

第1ステージ用

中学文型集・短文集

各出版社

最初の一歩はこれから始めたいもの。さまざまな出版社がさまざまな教材を出版している。一学年、300程度の文は欲しい。私の教室では、オリジナル教材を使っているが、市販の教材では、英語の文型ワーク中学1~3年(全3冊・教学研究社)などはお薦め。しかし、構成通り、英文和訳や整序作文などをやって満足しない。あくまでも、短文暗唱=瞬間英作文トレーニングを行う。英文和訳は答の日本語文から問題の英文を再生、整序作文は日本語だけを見て即座に英作文ができるようにする。


中学英語で24時間話せるPart1.2

市橋敬三著・南雲堂

'98年の開塾以来、私の教室では定番教材。数多くの学習者の英語回路設置に貢献してきたスグレモノ。2冊合わせて2,000文くらいとボリュームもたっぷり。付属CD(最初は別売テープだった)もスピードがあり、実戦的。睡眠時間が必要なので「24時間」は話せないが、英語回路設置効果絶大!


イチから始める英作文

東後幸生著・ベレ出版

中学英語の文型別英作文教材。地に足がついている良い教材。収録文数は約900なので、私の教室では、「中学英語で24時間話せる」をこなすスタミナ、時間がない学習者用に使うことが多い。著者紹介の東後氏の写真が、頭髪薄くなりつつある私の共感を呼ぶ。教室での呼び名は「イッサク」。「〇〇ちゃん、イッサクやってきた?」とか。


第2ステージ用

愉しみながらの英作文

米沢頼子・明日香出版社

わら半紙のような紙を使ったいかにも英作文練習帳という体裁の本。しかし、いわゆる五文型で分類しているので、不定詞なら不定詞、受身なら受身というように同じ文法項目が連続しないので、数少ない文型シャフル短文集の好教材。英文を作り、書くことを本来の目的にした本だが、それだけで満足しないこと。十分に利益を受けたければ、短文暗唱=瞬間英作文の方法に則り、瞬間的に口頭で英文が出るようにする。


もっともっと 愉しみながらの英作文

米沢頼子・明日香出版社

正編の好評を受けて出版された続編。使い方は正編と同じ。 しっかりやれば、もっともっと力がつく。


中学教科書ガイド

各出版社

短文集・文例集はその性質上、文型・文法項目別に編集されているものがほとんど。したがって、第2ステージの必須課題である文型シャフルに適した教材が少ないもの。しかし、本来短文集でないものを利用することできる。中学教科書ガイドがその一つ。日本語訳から逆に英文を作る英文再生を行う。音読パッケージに使っていないものを使うと効果的。


高校入試英語長文問題

各出版社

高校入試用長文問題は格好の文型シャフル教材になる。全訳から長文を作り直す英文再生を行う。読んでしまえばたやすい英文も初めは、自分では即座に作れないもの。しかし、基本文を応用自在に作る力を養うためには極めて有効。初見で日本語訳から英文がすらすら出てくるようになれば、第2ステージも完成間近。


第3ステージ用

話すための英文法 Part1.2

市橋敬三著・研究社

市橋氏は長年に文法要素を含んだ短文をマスターすることにより英語を身につけることを唱導されており、著書も一貫してこのスタイルに基づいている。1984年が初版のこの本は、ロングセラーにして名著。私はこの初版本(当時は一冊のみでPart2はなかった)で大きな恩恵を受けた。この本は今尚私の教室の書棚に鎮座ましまして、なおかつ生徒指導に現役活躍中。もちろん教室開設以来の必須教材。


英語が話せる 魔法の英文法シリーズ(全5巻)

市橋敬三著・南雲堂

またまた市橋短文教材。「中学英語で24時間話せる」の延長線上にある教材。「24時間」より高度な文法項目を扱っているが、文法要素を非常に実際的でこなれた短文の中でマスターさせようという趣旨は同じ。全5冊のうち3冊には「3週間で英語が話せる」というタイトルがついているが3週間で完成させるのは無理。


松本亨英作全集 (全10冊)

英友社

英作文の古典的名著。その数10冊。私は20台半ば8冊目まで完成し、効果は大きかった。英作文を考えて書く構成になっているが、必ず口に落ち着け瞬間的に英文が出るようにする。


英語表現辞典

朝日出版社

日本語とそれに対応するさまざまな英語表現を並べた辞典。非常に好評だったため現在では全く同じ構成で、フランス語、ドイツ語など他言語のバージョンも出ている。辞典という形態のため収録文の数は膨大なので一回に100~300文程度を抽出してマスターしていくのがいいだろう。私は本の頭からやっていき、トータル約870ページの600ページあたりまでやった。


大学入試用構文集

各出版社

第3ステージの早い段階でマスターしておきたいのがいわゆる大学入試構文。100~150の構文をマスターしてしまえば、英語の文型にはけりがつく。400~700程度の短文を収録したものを使うといい。私の教室では、基礎英語構文100(桐原書店)を使用。やや淡白なので多少補足しながら使っている。この本の暗唱用の代表文は100とされているが、全然足りないので、英文和訳用の問題を逆に日本語文から英文を作る形で利用し、合計400文程度を短文暗唱=瞬間英作文の素材としている。大学入試構文は第3ステージの中でも、マスターするのがもっとも容易。第2ステージまでで基礎回路が出来上がっていれば、「話すための英文法」一冊をマスターする、半分以下の労力で習得できる。

文法

1.高校入試用文法問題集

各出版社

中学文型がだいたい身についた時に使うと知識が整理され効果的。もともと基礎のある人はこのレベルは短文暗唱=瞬間英作文だけをやり文法問題集は省いても良い。私の教室で使用しているのは、高校入試英語文法・作文問題の征服(旺文社)。


2.大学受験用文法問題集

各出版社

文法の基礎を完成するためには絶好の素材。毀誉褒貶ある受験業界だが、やはり使える。良い問題集があるから書店でページをめくってみて、解説などが自分と相性の良いものを選べばよい。目安は、答だけでなく割と詳しい解説がある参考書型問題集で、素直で標準的なレベル(センター試験レベルともう一つ上のレベルまでで十分)のものが良い。間違っても、難問集の類には手をつけない。文法のための文法をやると本質的な英語学習から逸れて袋小路に入ってしまう恐れあり。大学受験レベルの問題集を2冊もこなせば文法の骨格は完成。しかし、問題解きだけでは駄目。「英語トレーニング法」の文法の項を参考にして身につく学習法を実践されたし。


精選英文法・ 語法基本問題演習

綿貫陽著・旺文社

要を得て簡という感じのお薦め問題集。問題文も素直。私の教室では定番教材。通称シリウス・ジュニア。収録問題数約660というのも手頃。


精選英文法・ 語法問題演習

綿貫陽著・旺文社

シリウス・ジュニアの親版。通称親シリウス。収録問題数も約1470とジュニアの2倍以上。 シリウス親子は頼りになる。


ロイヤル英文法問題集

綿貫陽・池上博・旺文社

おおっと。また綿貫本だ。でもホントに使いやすくてためになる本書かれてるんだ、綿貫先生。ご存知ロイヤル英文法の準拠問題集。もちろん独立して用いてもOK。


3.TOEIC・TOEFL用文法問題集

大学受験用文法問題集を本当にマスターすれば、本来TOEICやTOEFL用の文法問題集を特別にやる必要はない。大学受験で文法は苦手ではなかったのにTOEIC・TOEFLには歯が立たないというのは、問題解きをやっていただけで、文法が感覚的に身についてないから。しかし、受験ものはもう二度と見たくないというトラウマを抱える人は、TOEIC・TOEFL用文法問題集で文法のやり直しをするのも一法。ただ、今度こそしっかり身につく方法で学習しよう。問題を解くだけでは、どんな問題集を使おうと、また同じことの繰り返し。


TOEIC文法鉄則大攻略・急所総攻撃

長本吉斉著・明日香出版

ロングセラーの2冊セット。確かに良い本。くだけた話口調の解説は親しみやすい。但し、TOEICのスコアによる問題の難易度分類はあまり当てにならない。


徹底攻略TOEIC文法編

川端淳司著・テイエス企画

700ページを越えるボリュームに圧倒される。しかし腰を据えて取り組めば力がつくのは確実。例えるなら、冗談は通じないが、しっかり教えてくれる謹厳実直型の教師という感じか。有名トーフル専門校が出版母体なので、問題文はTOEICよりTOEFLの匂いがする。しかし文法にTOEICもTOEFLもない。


TOEIC TEST 文法問題集

石井辰哉著・講談社

著者は連続3回満点の記録を持つTOEICマスター。なるほど文法の達人と思わせる本。といっても、奇をてらうマニアック本ではなく、文法の本質を押さえながら従来の教材とは異なった角度から文法を照らし出してくれる。解説も異才を感じさせる。上級向き。私も勉強させてもらってます。


TOEFL対策完全英文法

阿部友直著・テイエス企画

有名TOEFL専門校の手になる650ページを超える重厚な問題集。勉強しなさい、という感じ。ここは素直に勉強しよう。


550征服TOEFLグラマー

荒井貴和著・荒竹出版

基礎編と応用編の2部構成。レベル的にも分量的にも手頃。

精読

音読パッケージ用教材

前掲の音読パッケージ用教材はすべて精読の教材として使える。音読パッケージは楽に読める教材を使うのが原則で、精読はやや背伸びをする感じの素材を使う。たとえば、音読パケージに中学教科書を使いながら、精読では高校教科書や「英文リーディング」を読み解いていくというように。精読したものを、基底能力が上がった時点で音読パッケージの素材にしていくように、リレーの形にすると効率的。


大学受験用英文解釈教材

各出版社

英文解釈という言葉はひょっとして死語?いずれにしても、大学受験用教材は構文分析などの解説は一般の教材と比べて懇切丁寧。

多読

プレ多読

Yohan Ladder Editions

洋販出版

有名な文学作品、童話などを、使用単語に制限を加えて書き直したシリーズ。使用単語を1000~5000までの5段階に分け、1000語レベルは★一つ、2000語レベルは★2つというように星の数で単語レベルを表示。私の教室でもプレ多読の必須素材。主に1000語(★)~3000語(★★★)レベルのものを使用。このシリーズは語彙制限こそすれ、構文にはあまり手心を加えていないので、語彙制限本の中でももっとも手強く感じる人多し。それだけに英語特有の表現になれることができ、一般の英文多読に入っていくための準備には最適。


HEINEMANN ELT シリーズ

オリジナルを易しい英語で書き直したシリーズ。5つのレベルに分かれ、語彙の他、文にも制限が加えられている。巻末に読解チェックの問題つき。Ladderシリーズより薄く初心者のプレ多読導入に効果大。


PENGUIN READERS

7レベルに分かれる語数制限本。映画の原作など現代物も多い。薄くて手軽なところはHIENEMANNシリーズと同じ。


対訳現代作家シリーズ

南雲堂

左ページに原文、右ページに日本文が載っている対訳本。まず日本文を読み概要を掴んでからその部分の英文を読んでいくという使い方が効果的。ほぼすべて文学作品。英文科大学生の原文購読用のアンチョコとして使われることが多いのかもしれないが、文学作品を読むのが好きな人にとってはプレ多読に格好の素材。


高校生用副読本

高校生用のサブリーダー。高校生用なので、すでに挙げた語彙制限本よりずっと易しいが、読んで面白いものがたくさんある。ジャンルも文学作品、評論、エッセー、ノンフィクション、笑い話と多岐にわたる。英語特有なレトリックや文体を避け、ごく簡単な構文パズルで読み解けるようにするなど、かなり手心が加えられているが、量をこなしやすい。実際にこうした素材を多読している高校生はほとんどいないようだ。やる気の無い学生の代わりに、どんどん利用させてもらおう。


英字新聞ウィークリー版

学習初期は日刊の英字新聞は溜まっていくばかりで手に余るのが多いもの。ならば、週刊もので。学習者のために語義説明や記事の背景解説付きのものもある。週刊STはお薦め。

一般の多読

プレ多読が終わって一般の多読に入ってしまえば、もう何のアドバイスも不要。好きなものを好きなように読めば良し。読書好きにはもはや学習ではなく悦楽。

語彙増強=ボキャビル

DUO

鈴木陽一著・アイシーピー

一つの例文中に複数のターゲット単語を散りばめた画期的な例文型単語集(ボキャビルの項参照)。しかも、例文は自然で遊び心に溢れている。6000語レベル。DUO以降同じ形式の単語集が数多くでたが、例文がギクシャクするなどうまくない。髪型、格好だけキムタク風に決めたお兄ちゃんというテイのものが多い。今のところDUOは他の追随を許さない孤高の風情。英語学習者のためには、良質のDUO型単語集に次々と出現して欲しいもの。街じゅうがキムタク・レベルのイケメンで溢れ返ることより望まれる。


速読速聴英単語

松本茂監修・増進会出版社

音読パッケージ、精読にも使える文脈型単語集(ボキャビルの項参照)。題材が時事英語なので堅い単語が多い。6000語レベル。


TOEIC TEST 頻出1200語スコア730レベル

白野伊津夫・Lisa A. Stefani著・語研

5000~8000語レベルの単語をターゲットにした1センテンス1ターゲット単語の従来型例文型単語集。4週間完成の構成となっているが、捕らわれることなく自分のペースで。8000語レベル。


TOEIC TEST 必修1200語スコア860レベル

白野伊津夫・Lisa A. Stefani著・語研

「頻出」の上のレベルの単語集。 構成は同じ。1万語レベル。


英検Pass単熟語 準1級

旺文社

英検用だが広範囲に使える。単語に対する例文は別冊。しかし、例文はなんともとっつきにくい。一万語レベル。


時事英語教本 ―応用編―

高橋義男・松山薫著・同文書院

一万語レベルの単語を習得するための優れた教材。題材は時事英語。ボキャビルの他、リスニングにも好素材。


英検Pass単熟語1級

旺文社

1万5、6千語レベルを越える難単語をカバーする稀有な単語集。希少価値がイコール存在意義。例文のとっつきにくさは「Pass単準一級」に輪をかけたもの。極めてイメージが立ちにくい。なぜこんな例文を選んだのか理解に苦しむ。しかしこのレベルの単語のデータベースとしては捨てがたい。私の教室では必要に応じて生徒に英和辞典や英英辞典から例文を選んで使うように勧めている。全面的に例文を変えた改訂版が望まれる。

リスニング

音読パッケージ用教材

音読パッケージ用に挙げた教材はすべてテープ・CDなどの音声媒体が付いていて、良質のリスニング素材として利用できる。


The English Journal

アルク

ご存知語学出版会の雄アルクの月刊誌。インタビューを、トランスクリプションを利用してさまざまなレベルのリスニング(リスニングの項参照)に使う。


インタビューフラッシュ

アルク

The English Journal過去のインタビューのコレクション。トランスクリプション、訳付き。


ニュースフラッシュ

アルク

生ニュースコレクション。放送をそっくり録音したものなので正に生の英語に触れられる。しかもトランスクリプション、訳、語釈付き。AFN (旧FEN)、BBCVOAなど複数の放送局のものがある。20数年前FEN(現AFN)の定時ニュースを必死に聴いている頃、こんな教材があればと切に願ったものだ。時は移れり。こんな夢のような教材が無造作に書店に並ぶ現在、日本人の英語力は一変した!・・・・ということはないようだ・・・


映画シナリオ教材

これも正に夢の教材。むか~し、おじさんの若い頃、「スクリーンイングリッシュ」といったかの、映画のさわり部分の、そのまた切れっぱしの生録音とセリフを載せておる月刊誌があってのう。その一分かそこらの音声を聴き、セリフを読みたいばっかりに、おじさんは毎月その雑誌を買ったもんじゃ。と、物資欠乏体験を語る戦争体験者の気分にさせてくれる教材。なにせ映画まるごと一遍のセリフを書き起こした教材だ。それが次から次と刊行される。おまけにビデオ・DVDから映画の音声は簡単に手に入れられるときてる。えらいこっちゃ!回覧版回さなきゃ!え、騒いでるのは私だけか?こうしたことが当たり前のこととなって久しい現在、日本の若者は洋画を字幕なしで楽しんでいる・・・ということはないようだ。しかし、ホントに日本という国は英語学習者のために完璧な環境が揃っている。環境だけは・・・閑話休題。このジャンルの教材には種類もさまざま。スクリーンプレイ(スクリーンプレイ出版)、SCREEN ENGLISH(タトル出版)、アルク・シネマ・シナリオシリーズ(アルク)、cine-script book(マガジンハウス)、MOVIE SCRIPT(SSコミュニケーションズ)、DHC完全字幕シリーズ(DHC)などと百花繚乱の感がある。