英語トレーニング法
この章では、効率的に英語を身につけるためのトレーニングを詳しく紹介します。英語力を解剖するの章で述べたように、英語を自在に使いこなすためには、着火するだけで爆発する状態になっている基底能力を伸ばすことが必要です。ここで紹介するトレーニング法は主にこの基底能力を限りなく伸ばすことを目的としています。基礎完成(TOEIC900前後)までに行う全トレーニングをビジュアル的に示したのが次の図です。
総論的に解説してみましょう。音読パッケージと短文暗唱=瞬間英作文は学校・受験英語で完全に欠落している、知識を稼動させ実際に英語を使うためのトレーニングです。「知っていること」を「できること」にするために欠かすことのできないものです。ある程度の基礎知識がある人ならこの2つのトレーニングを実践し始めてまもなく急激に英語力が伸びるでしょう。学習初期から中期においてはこの2つのトレーニングが英語学習の2本柱となります。
文法は外国語として英語を身につけるためには実に頼りになる存在です。しかし、従来の問題解きや重箱の隅をつつくような知識の収集に終始する学習は忘れ去りましょう。英語を使いこなすための「運用文法」を習得することが大切です。そのため当サイトの文法学習は短文暗唱=瞬間英作文のラインに組み込まれています。
読解トレーニングは精読と多読(速読)に分かれます。しかし、生きた英語学習の道筋で2つの読みは正確で且つ迅速な「精速読」という次元で融合します。
ある程度の基礎力がついてきたら語彙の増大が英語力向上の歩みを加速してくれます。ゴリゴリ暗記による一過性の単語記憶を卒業して、永続的で実用性に富む語彙力を獲得するための語彙増強=ボキャビルトレーニングを知ってください。
リスニングは無茶・無駄な学習をしている人が多い分野です。理解の伴わない聞き散らかすだけの方法に終止符を打ち、限りないリスニング素材から本当の栄養を摂取しましょう。
会話は上に挙げたトレーニングで基底能力を高めてこそ上達を望めます。英語を話すことは培った基礎力を発現させる場に他ならないからです。会話を縦線の向こう側に置いたのはそのためです。基底能力を高めさえすれば、会話は場数さえ踏めば自然に上達します。したがって、会話に関しては軽いアドバイス程度にとどめます。